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風に乗って伝えたい

風に乗って伝えたい

12月22日、ある1枚のCDがそっと世に出た。「風に乗って伝えたい」。制作に関ったものとして、少しでも多くの人にこの唄を知ってもらいたく、ここで紹介する。

ひこにゃんが人気の滋賀県彦根市に夏原さんという人がいる。ある朝、彼女はワイドショーで語る東日本大震災被災者の話に釘づけとなった。この人のために何かしなくては、、、その強い想いで突き進み、UNITE TOGETHERという団体を立ち上げるに到った。そこでTシャツやエコバッグ等のグッズを販売し売上の一部を寄附するなど、単発ではない継続的な復興支援をされている。

今夏、その団体が被災地へ送るために「うちわ」を作った。表面は上のCDジャケットと同じUNITE TOGETHERのロゴマークが入っている。関係者の発案で裏面には夏原さんの「言葉」を載せることにした。

それはただの言葉ではなく「詞」となった。

しばらくして「詞」にメロディをつける話が持ち上がる。曲は京都在住のSANISAIというコーラスグループが担い、ついに「唄」となった。

はじめはSANISAIが奏でる1バージョンだけの存在であった。しかし膨らみ続ける夏原さんのアイディア(無茶な思いつき)が、風に乗って多くの人を巻き込んでゆく。

日本だけでなく世界の人にも唄ってもらいたい、そんな想いから英語バージョンができた。さらにクラシック調のインストゥルメンタル、声楽バージョン。 同じ曲でありながら、味わいの違う4つのバージョンが完成した。

各バージョンを軽く説明をしておこう。

[M-1]SANISAIバージョン
彼らのホームタウンである京都で、ピアノ、アコースティックギター、3人のボーカルを録音。このままの形も素朴でよかったのだが、他とのバランスを考え、増本君が少しだけ色付けをした。彼らのハーモニーは損なわれず、程よくドラマチックな仕上がりになったと思う。

[M-2]クラシックアレンジバージョン(インストゥルメンタル)
フルート、バイオリン、ビオラ、チェロの四重奏。主にフルートがメロディをとる。彦根にあるエコーホールで地元の音楽家の演奏を収録した。スタジオにはないホールならではの伸びやかさを堪能していただきたい。

[M-3]声楽家バージョン
歌とピアノ伴奏の同録。歌は中原由美子さん。ピアノはSANISAIの村井君。逃げ場のない緊張感が伝わってくるが、決して息が詰まる感じではない。これもエコーホールでインストゥルメンタルと同日に収録。M-2同様、ホールの響きが美しい。

[M-4]ENGLISHバージョン
2009年のデビュー以来、愛犬家業界で話題沸騰のSAN POIKO。そのメンバーのひとりでバイリンガルお姉さま、グーママが訳詞と透明感のあるメインボーカルを披露している。古澤君が弾くアコースティックギターも秀逸だ。なおこれはSANISAIバージョンのカラオケに英語で唄い直しただけの手抜きではなく、ちゃんと別アレンジになっている。何事にも手を抜かないのが我々の弱点だと思う。

大々的な宣伝もしていないのに、夏原さんの人徳と人脈のおかげで、売上はすでに5000枚を超えているそうだ。この風が年をまたいでも、ゆるやかに吹き続けることを期待するばかりである。

CDはココで手に入る。Amazonでは売ってません。ココで試聴も可。

もしやる気が出たら、近日中に彦根エコーホールでのレコーディングレポートするかもしれません。