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F-BLOOD 氣志團へ楽曲提供

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氣志團Newアルバム「万謡集」が本日(8/9)発売された。その7曲目「BANG ON!」は藤井兄弟が作詞作曲している。

アルバム「POP ‘N’ ROLL」用に準備していた中の1曲で、もし氣志團から依頼がなければF-BLOODとして世に出たはずの曲である。もうひとつ候補曲があったが、熟慮の末「BANG ON!」を提供した。手元に残した別曲はもちろん「POP ‘N’ ROLL」に入っている。どの曲かは教えない。

氣志團結成二十周年を記念したニューアルバム「万謡集」は、氣志團メンバーが心から尊敬している音楽クリエイターの皆様からご提供頂いた楽曲で制作!!(氣志團オフィシャルサイトより抜粋)』というコンセプトのアルバムらしい(F-BLOODも20周年だ)。さらに制作もクリエイター各々の環境に準じたいとのことで、エンジニアとして私が呼ばれた。

楽曲提供だけのはずが、尚之さんにサックスも吹いてもらいたい、との要望があった。氣志團メンバーからのリクエストは「おまかせ」だ。バンドが作り上げたオケに、イントロ間奏エンディングとフレーズを考えながらダビングしていく様は、在りし日のチェッカーズに重なる。享さん裕二さんが「尚之、あとは任せた」と言い、ダルマの目を入れるがごとくオケの締めくくりを務めた藤井尚之がそこにいた。

レコーディングはリズム録りからサックスダビング、唄、コーラスまで順調に、すべて一日で終わった。メンバーが帰り、数人のスタッフが残ったスタジオで、某女性のふと漏らした言葉が印象に残っている。

「30年前の私を励ましてあげたい。いま挫けず頑張れば、30年後、壁や天井に貼ってあるポスターのこの人に会えるんだよ。生でサックスが聴けるんだよ」

カーペットを敷いた四畳半の和室で小さな炬燵を抱え込むようにして背を丸め、必死の形相で問題集に取り組む高校受験を間近に控えた少女(勝手なイメージ)。その元少女は挫けずに育ち、そこにいた。