F-BLOOD「Positive」本日発売

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にゃんとも言えぬ暗い世相の中、ニューアルバム「Positive」が発売された。およそ2ヶ月前、レコーディング終了時に「ライブツアー中止になっちゃうかもねー」なんて半ば冗談半ば本気で言い合っていたのが現実となってしまった。出口は見えず、ネガティブになりがちな気持ちは「Positive」を聴き中和しよう。

今作で特筆すべき点は尚ちゃんの活躍。ほぼ全曲(「二十六夜の朧月」以外)でアコースティックギターを弾き、それが楽曲の屋台骨を支えている。前作では1曲もなかった尚アコギの存在感が、このアルバム全体のムードを決定していると言っても過言ではない。さらに尚ちゃんの代名詞サックスの登場も大幅に増えた(10曲中6曲)。久しぶりの唄に関しても、尚メインヴォーカル曲「ファイト!」F-Bloodならではの主メロとハーモニーが場所場所で入れ替わる「君は太陽」「全速力」など、バリエーション豊かな声を聴かせてくれる。私は今作を傑作だと思っているが、皆さんはどうお感じになるだろうか。

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昨日緊急事態宣言が7都府県に出された。法的拘束力はなく「生活は今までとなんら変わりはない」という点を強調し、さも国民に安心感を与えるような口ぶりであったが、上滑りする言葉は責任の所在を曖昧にする逃げ道づくりと感じられた。「かつてない規模の、過去にない、強大な、108兆、30万」などなど。政治家や社長やナントカ委員や有識者といわれる方々のフワフワした発言を聞くたび、グレタ・トゥーンベリさんの「よくもそんなことを(彼女は日本語喋ってないけど)」という声が脳内で繰り返される。

権力者が汚職で私腹を肥やそうが愛人を何人持とうが誰と桜を愛でようが、私は気にしない。なぜならもし万が一、自分がそういう立場にあったなら、それらを拒絶するだけの清廉さを持ち合わせているとは到底思えないからだ。自分の内にあるズルさに目をつぶり、他者を非難するのは正義ではなく嫉妬という。

国民が食うに困らず、世の中がそれなりに治っていれば、権力者はある程度傍若無人で構わないと思っている。ただ、いざという時には腹をくくり、命を懸けてもらいたい。昨日記者会見終盤にイタリアの方からの「この賭けに失敗したら責任をとるのか」という質問に我が国の首相は「責任をとればいいものではない」シンプルに意味をとれば「責任はとらない」と答えた。「失敗したら切腹します」とは言わないまでも、この問題と刺し違えるくらいの気概を示してほしかった。

稀に見る「1世帯布マスク2枚配布」政策。ある日郵便受けの中に「日本国総理大臣安倍晋三」様からの手紙が届く。「布マスク2枚在中」と赤インクで判の押されたその手紙を開けると、マスクとマスクの間に黄金色の小判が10枚20枚と挟まれているのではないかと、そんなことを夢想している。「おぬしも悪よのう」と片眉上げるくらいの覚悟は拙者にもござるのだが。

日本国憲法第25条に「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあると、遥か昔、社会科でそんなことを習った記憶がある。


写真は1年ほど前に我が家へ迷い込んだ元ストレイキャットのペペ様。今や女帝として君臨し、私は下僕として仕えている。

(再掲)藤井フミヤ PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020 公演延期

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残り3公演となっていた藤井フミヤ「PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020」の延期が決まった。このところの世の狂騒を見れば、致し方ないといったところか。ファンの皆さまには残念なお知らせであるが、振替公演が8月と9月に予定されているのでお待ちいただきたい。上の写真は2月5日東京芸術劇場公演のリハーサル時のものである。

今回で4度目となる「ビルボードクラシックス公演」。前回からいくつか曲の入れ替えがあった。中でも注目はアンコール「誰も寝てはならぬ」。プッチーニのオペラ「トゥーランドット」第3幕で唄われるこのアリア、ご存知の方ならクライマックスで声を張り上げるパヴァロッティの巨体を思い浮かべることだろう。フミヤさんは訳詞を書き、ルチアーノ藤井と呼びたくなるような熱唱を聴かせてくれる(体格には大きな違いがあるが)。

ところで。

昨日、全国の小中高などに対し臨時休校要請が政府から発せられた。私が子供の時分であったなら歓喜するところだが、学校経営に関わる非正規労働者にとって死活問題ではないだろうか。日雇い、時間給で働く人には恐らくなんの手当てもなく、ひと月(もしかしたらそれ以上)無給になってしまう。そういう雇用形態を選ぶのは個人の自由で、それは自己責任だからと突き放すのだろうか。公的支援の縮小に対し税金は上がり、年金、NHK受信料などの取り立てがやたら厳しくなったと感じる昨今。好景気と感じられるのはごくごく一部の人だけなのではないのか。「アベノミクス」を喧伝していた頃よく聞いたフレーズ「トリクルダウン」とかいうのはいつ起きるのだろう。

追伸
幾人かの方から削除記事復活の要望がありましたので、問題のセットリストと前回記事との重複箇所(F-BLOODのアルバムの話)を削除して再掲しました。

F-BLOOD New Album「Positive」

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本来ならいま頃は藤井フミヤ「PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020」見学のため池袋東京芸術劇場にいるはずだったが、周知されている通り延期になってしまった。いつ収束するのか、先の見えないコロナ騒動の中、気分がすぐれないのは私だけではないだろう。そこで少し元気の出る話題を。

4月8日、F-BLOODニューアルバム「Positive」が発売される。前作から3年「また10年くらい待たされるんでしょ」と気を抜いていたあなた、もう皆に残された時間はそう長くもないのだ。珠玉の10曲の中から3曲、本日(3月4日)より先行配信が始まった。4月25日からは全国ライブハウスツアーも予定されている。はやく平穏な世に戻ることを切に願う。

追伸(お詫び)
先日「PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020」延期の記事を書き、その中でセットリストを掲載したところ、幾人かのファンの方にお叱りを受けたので記事全体を削除しました。今後気をつけます。申し訳ありませんでした。

土屋公平 Live Tour「Struck a Blue Guitar」

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土屋公平「Struck a Blue Guitar」ツアー、千葉ANGAでのステージを観た。ソロツアーで初めての3ピース編成。公平さんを真ん中に、アップライトベースとドラムを左右に配置したステージは視覚的にバランスが良く、またサウンドも素晴らしいものだった。この日はツアー開始からまだ2本目、それなのにすでに何年もこのスタイルでバンド活動をしているかのような一体感。3人の出す音、PAエンジニアのまとめ方、ライヴハウスの空間、お客さんの反応、どれをとっても極上であった。

七夕にリリースされたばかりの「私的モード録音盤」10作目もこのステージと同じく、ドラムをJAH-RAH、アップライトベースを多田尚人の両人が担当している。リズム隊を生にするという「私的モード録音盤」での新たな試みは、作品のグレードを数ランクアップさせたように思う。やはり公平さんはバンドマンなのだ。アルバムからもステージからも強くそう感じた。

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終演後、ライブハウスの看板の写真を撮ろうとしていると、それなりの年齢とお見受けする女性二人組が出てきた。蒸し暑い夜にもかかわらず晴れやかな笑顔で「来てよかったぁ。なんか、寿命が伸びた気がするー」と語り合っていた。「若返る」ではなく「寿命が伸びる」という表現がなんとも味わい深く「高齢化社会バンザイ」なんて言葉が浮かんでは消えた。

現時点でツアーは4本終了。まだまだ続くのでお近くの方はぜひ足を運んでみてください。参考までにスケジュールを。

7/29(月) 横浜 THUMBS UP
8/2 (金) 高崎 club FLEEZ
8/3(土) 静岡 Sunash
8/21 (水) 高松 RIZIN’
8/22 (木) 広島 Live Juke
8/24 (土) 熊本 ぺいあのPLUS
8/25 (日) 福岡 ROOMS
9/8 (日) 大阪 knave
9/20 (金) 仙台 enn 2nd
9/23 (月・祝) 豊橋 AVANTI

藤井尚之「Dark & Light」(3)

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M7「Counter Attack
インストゥルメンタル曲にタイトルをつけるのはなかなか難しく、レコーディングがすべて終わった後ひねり出すことが多い。前回もそんな感じだった。今回は珍しく、プリプロ段階の仮タイトルがそのまま正式タイトルとなったものばかりで(表記など一部変更はあり)、これは唯一の例外。元は「dynamite」と呼ばれていた。

M8「コンドルは飛んでいく
カバー曲その3。アンデスのフォルクローレの代表的な楽曲でサイモン&ガーファンクルがカバーして広く知られるようになった(Wikipediaからコピペ)曲。リズムのプログラミングは豪太さん。これとM10の2曲を録ればレコーディング完了、という日の朝、ギターの古澤くんがインフルエンザに罹ったとの知らせを受けた。順風満帆だった今セッションで初めてのピンチ。そこを救ってくれたのが菊池真義くん。昼にライブの本番があったにもかかわらず、日が落ちる頃には駆けつけてくれた。菊ちゃんの弾くワウギターは饒舌で、ギターを置いた彼もまたよくしゃべる。黙っていては沈んでしまうマグロタイプの好中年だ。

M9「落ち葉
チェッカーズ解散後の尚ちゃん初アルバムは、映画「教祖誕生」のサントラ盤。そのテーマソング「N.」を彷彿させる3拍子の曲。あのサントラは富田素弘さんと松武秀樹さんによって、ほとんどがシンセの打ち込みで作られていたが「N.」だけは生リズムで録音された。(このことは前にも言ったかもしれないが)その時ドラムを叩いていたのは、ここ数年F- BLOODや兄のレコーディング/ライブでおなじみの大島賢治さんだった。1993年ある夏の日の出来事である。

M10「No.9
カバー曲その4。ちょっと紛らわしい10曲目のNo.9、いわゆる第九。これもリズムは豪太さんのプログラミング。ずっと聴いていたくなる楽しげなビートで、私はこのリズムトラックが大好きだ。インフルエンザ禍でどうなることかとの心配をよそに、ベース、ギター、ピアノのレコーディングはワンテイクOK。ピンチは逆にチャンスでもあることを再認識した。

M11「夜空
ステージから演奏者が去り、客席のライトが灯る。終演を知らせる曲が流れ、立ち上がった人々は背中でそれを聴きながら出口へと向かう。そんな場面にピッタリなエンディング曲。ミックスダウンでは余計なことはせず、シンプルな作りを意識した。リバーブやディレイといった空間を演出するものは一切使っていない。聴く人それぞれが、自分のお気に入りの場所をイメージして楽しんでいただけたら幸いだ。

以上11曲、録音担当技師による何の参考にもならないテキトーレポートを終わる。みなさま、近々行われるライブへぜひ足をお運びください。そして帰り際に夜空を見上げてみてほしい(まだ明るかったらすみません)。


あ、いつの間にかDVD付きの方が安くなってる、、、。

藤井尚之「Dark & Light」(2)

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M3「kakera」(つづき)
1月30日。リズム録りを終えサックスダビングの準備をしていると、背後で「あー」という声がした。(ノンアルコール時は)物静かな尚ちゃんがこのような感嘆詞を吐くのは珍しい。何事かと振り返った私の前に出されたのは、青い紙飛行機。サックスの朝顔菅に入っていたという。そう、昨年大晦日(正確には年明け後)兄の武道館カウントダウン、アンコールのあの曲の時に紛れ込んでいたのだ。演奏中ならばさすがに気づくだろうから、おそらく一旦楽器を置いてウロウロしていた長い間奏での出来事だろう。尚ちゃんは金と銀、2本のテナーサックスを使い分けていて、武道館ではこの銀のもの、今年のレコーディングではこの日までずっと金のものを使っていた。銀さんのケースが開けられたのは武道館以来だったのだ。この日の仕事が終わり、ひとり残ったスタジオで私は紙飛行機を開いてみた。メッセージやお名前があるかと期待したが、何も書かれてなかった。それでもこれをゴミ箱へポイとするのはしのびなく、スタジオにさりげなく置いたままにしておいた。先日所用で兄が来ていて、ちょっとしたメモのため手近にあった紙飛行機を開きペンを走らせていた。その後の行方は知らない。あの日あの場所で青い紙飛行機を飛ばした記憶のある方、これは私が飛ばしたものだ、と信じることで少し幸せな気分になれるかもしれない。曲に関係ない話ばかり長々と続いてしまったので最後に一つだけ。曲冒頭に出てくるドラムのループはプリプロで使われていたものをそのまま使用した。曲中でも生ドラムと共存させている。

M4「Jive Nite
この曲を聴くと、トラベラーズとのあのセッションが想い起こされる。2011年、東日本大震災後に行った久留米のオイリーズカフェ。昼にキムラヤのホットドッグ食べ、レコーディングをして、夜は天神で焼き鳥。私にとってバカンスのような1週間、楽しい日々だった。東日本がまだ自粛ムードに包まれていたあの頃、何事もなかったような久留米の夜の眩しさが印象に残っている。あのとき機材面で大変お世話になった金物屋の若旦那はお元気だろうか。当時レコーディングの詳細なレポートをまとめ、当ブログで公開していたのだが、手違いからすべて消え去ってしまったことは今更ながら悔やまれる。

M5「ROSE
まずはじめに言っておく。これは「ローズ」ではなく「ロゼ」と読むのでお間違えのないよう。Aメロでサックスの金さん銀さんがペアで左右に配置され、Bメロではエコーのガウンを纏った金さんがひとりセンターへと躍り出る。そして印象的な色彩の間奏。曲のパートからパートへの場面転換が美しくなされ、ロマンチックなムードが全体に漂う。個人的にこのアルバムで一番気に入っている。

M6「Close to You
カバー曲その2。マーくんのベースから静かに始まる、知らない人はいないであろうカーペンターズの名曲。もの哀しげに始まるサックスは、1930~40年代頃のアーティ・ショウのクラリネットをイメージして音作りをした。なかなか上手くいっていると自負しているがどうだろうか。

次回へつづく。

藤井尚之「Dark & Light」(1)

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東京の桜が満開となった快晴のよき日(3/27)、藤井尚之New Album「Dark & Light」が発売された。前作「foot of the Tower」と同じくテナーサックスによるインストゥルメンタルで、オリジナル7曲、カバー4曲の全11曲が収められている。35年に及ぶキャリアで初となる全曲尚ちゃんアレンジ/プロデュース。これまで周りの大人たちの思惑を幅広く受け入れてきた間口の広い尚ちゃんの、中心にある「素」の部分がギッシリと詰まった、記念碑的作品に仕上がったと私は思っている。

M1から順番に簡単な曲紹介ふうの、なんの参考にもならない一口メモを記していく(途中で挫折する可能性あり)。

M1「5th St.
1月22日から始まったレコーディングで最初に録音された曲。バンドメンバーはドラム平里修一、ベース中村昌史、ギター古澤衛、キーボード工藤拓人の4人。このメンバーでオケを一発で録り、その後サックスをダビング。アルバムを通し基本的にこのスタイルでレコーディングは進められている。M1とM2のダイジェスト版Music Videoがここで視聴可能。DVD付き商品をお買い求めいただくと、このフルサイズ版が手に入る。通常盤より500円くらい高いので少し迷うかもしれないが、ファンの皆様は賢明なご判断をなさることだろう。この曲のMusic Videoはあのソラミミスト・安齋肇さんの手によるもの。

M2「Amazing Grace
カバー曲その1。ドラムは打ち込みで修一くんはおやすみ。全11曲中、3曲打ち込みものがあり、すべて屋敷豪太さんがプログラミングしている。当初、打ち込みドラムに拓人くんのピアノだけをダビングして、プリプロ音源の尚ベースと尚ギターをそのまま採用するつもりでいたが、尚プロデューサーの強い希望で差し替えに。元の尚演奏もとても好きだったのだけれど、やはりプロのミュージシャンはプロなのだなあと納得したのだった。間奏のサックスソロがなんか変、と思った方、あれは別パートのサックスを逆回転にして無理やりはめ込んだので変なフレーズになっているのです。尚ちゃんが上手く吹けなかったわけではないので、気にせず通り過ぎてください。

M3「kakera
2月半ば、アルバム制作も最終段階へと進み、私は自宅でマスタリング作業をしていた。その日は日中でも気温が5度前後までしか上がらず、石油ストーブを灯していても指先がかじかんでくる寒さだった。普段作業場には飼い猫を入れないようにしているが、ニャーオニャーオと啼きながらノックする磨りガラスに映る猫のシルエットが不憫で、特別に禁を破った。猫は入るなり私の膝に飛び乗り、身体を丸めすぐ眠りに落ちた。完成しつつあるアルバムをBGMに、まるで「ねことじいちゃん」のような平穏な午後のひととき。しかしそんな蜜月もこの曲の間奏で終わりを迎える。キュインキュインという古澤くんのギターソロが始まると猫は急に首をもたげ、左右を確認するよう首を振り、パッと膝から飛び降りた。尻尾を膨らませガラス戸の前に駈け寄って振り向き「ここなんかヤバいのいる。はやくトビラあけてくれ」とでも言いたそうな目をして私に訴えかけてきた。開けてやると猫は一目散にどこかへ走り去り、その日はもう二度と作業場へ近づくことはなかった。

この曲にはもうひとつ、ちょっとしたエピソードがある。でも長くなったのでそれは次回に。

藤井フミヤ LAST COUNTDOWN PARTY 2018-2019

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またまたやってきた大晦日の武道館。「一年早いね」なんて口に出すことすら躊躇うほどの、早い早い一年だった。

「LAST COUNTDOWN PARTY 2018-2019」3年続いた通算15回目のカウントダウンも今回で見納め(らしい)。2019年は元号も変わるし武道館の改修工事もあるので、ひと区切りつけるにはいい機会だと思う。

~セットリスト~
M1 P.S.マリア
M2 愛
M3 タイムマシーン
M4 Hello
M5 Blue Moon Stone
~Talk~
M6 Little Sky
M7 夜明けの街
~Talk~
M8 I have a dream
~Talk~
M9 Cherie
M10 ミセスマーメイド
M11 魔法の手
M12 映画みたいに
M13 Long Road
M14 Go the Distance
~Talk~countdown~君が代~
M15 I•N•G
M16 GIRIGIRIナイト
M17 REVOLUTION 2007
M18 Stay with me.
~Talk~
M19 ALIVE
~アンコール~Talk~
EC1 TRUE LOVE
~Talk~憲武さんin~
EC2 白い雲のように
~Talk~
EC3 友よ
~憲武さんout~Talk~
EC4 紙飛行機
EC5 Come on !! Ohちゃん !!(第九)

オープニング「P.S.マリア」を聴きながら、初めてのカウントダウン(1999-2000年)を思い出していた。あの頃は2000年問題なんてことも囁かれていたから、なんのトラブルもなく「2000年の夜明け」を迎えられてホッとしていた(空から恐怖の大王も来なかったし)。あれから19年。ずいぶん昔のような気もするし、ほんの少し前のようにも感じる。

ファンに360度囲まれた円形ステージを、全力で駆け回り唄いきった56歳。昭和のスーパーアイドルは平成の世を生き抜いた。次の時代でもまだまだ私たちに安息を与えることなく、ステージに立ち続けることだろう。ファンの皆様の変わらぬ声援を期待してやまない。

ああ、こんな拙文を書き連ねている場合ではないのだった。ライブの模様が今年もTBSチャンネル1で放送(1/27(日)午後9:00〜午後11:00と1/31(木)午後11:00〜深夜1:00)されるのだ。私は新年早々、締め切りに追われている。

35周年。あの頃、みんな若かった。

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2018年9月21日、藤井フミヤ35周年記念ライブツアー初日のダブルアンコール。サプライズゲストの登場で東京国際フォーラムホールAには、その日一番の歓声が湧き上がっていた。本編とアンコール合わせ22曲、それまでも結構な盛り上がりだと感じていたが、ファンの皆さまはいつまでもパワフルで若々しい。そんな皆さまの秘めたる想いが、ステージに彼らを呼び戻す力になったのだと思う。

彼らを初めて知ったのは14歳、中学2年生だった。学校に行く前、朝ごはんを食べながら観ていた「志賀ちゃんのおはスタ」。1983~84年の頃のことだ。それから時は流れ、働き始めた私は20歳になっていた。1990年、一口坂スタジオで初めて会った彼らは、とても大人に、いや、飾らずに言えば「オッサン」に見えた。いま思い返し、当時彼らがまだ20代中盤から後半だったのだと改めて気づき、驚きを覚えている。そしてこの日楽屋で会った50代の彼らの若々しさにも驚かされた。

ダブルアンコール曲リスト
EC-1  I Love you,SAYONARA
EC-2  Friends and Dream
EC-3  Long Road
EC-4  恋のGO Go DANCE!!
EC-5  NANA

笑いあり涙ありの素敵なステージだった。チケットを当てたラッキーな約5000人それぞれが、あの日の自分と邂逅したことだろう。エンディングで流れたデビュー曲に合わせ大合唱する様は、あの日の少女の姿(目を閉じていれば)だった。

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7~8年前、近所のブックオフで見つけたチェッカーズの写真集。辞書や図鑑や美術書やらの大型本に紛れ、無造作に置かれていた。そのまま放っておくのが忍びなく105円払って持ち帰った。久しぶりにそれを開いてみようとあちこち探したが、どうやら失くしてしまったようだ。あるいは置き場所に困り、オークションで売ってしまったのかもしれない。

アブラーズの35周年記念ライブが9月26日、恵比寿・リキッドルームで開催される(ゲスト/鈴木雅之、佐藤善雄、桑野信義)。さらに10月24日の大阪・なんばHatchでは、ゲストに藤井兄を迎えるそうである。チケット入手は困難かもしれないが、こちらもお楽しみに。

藤井フミヤ カウントダウン2017武道館

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あけましておめでとうございます。

私はまた録音車の中で年を越し、新年を迎えた。

少し入れ替えのあったバンドメンバーを紹介しておく(敬称略)。不動のおふたり、Drums屋敷豪太、Bass(バンマス)有賀啓雄に加え、初カウントダウンのGuitar田口慎二、久しぶりに参加のPercussion & Manipulator毛利泰士、もっと久しぶりのKeyboard & Sax大島(Nagi)俊一、そして藤井兄弟。両サイドのコーラス2名はいないが、楽器陣はチェッカーズと同じ編成である。

以下セットリスト。懐かしい曲が並ぶ1ブロック目の破壊力は甚大だった。

M1 TOKYO CONNECTION
M2 Gipsy Dance
M3 運命 -SADAME-
M4 Hello
M5 Blue Moon Stone
~Talk~
M6 タイムマシーン
M7 ハートブレイク
M8 女神 (エロス)
M9 Snow Crystal
M10 Another Orion
~Talk~
M11 夜明けのブレス
M12 I Love you,SAYONARA
M13 WANDERER
M14 ONE NIGHT GIGOLO
M15 NANA
~Talk~countdown~君が代~
M16 TRUE LOVE (reTake version)
M17 MY STAR
M18 ”Doo-bee Doo-bee”Freedom
M19 UPSIDE DOWN
M20 ANGEL (DMT Version)
~アンコール~
EC1 GIRIGIRIナイト
EC2 Stay with me.
EC3 恋の気圧
~Talk~
EC4 紙飛行機
EC5 Come on !! GOちゃん !!(第九)

出だしの数曲で、ファンの多くは若かりし頃の自分に出会ったのではないだろうか。タイムマシーンを使わずとも、あの日あの時、心だけは瞬時に遡る。個人的にはM4「Hello」が思い出深い。イントロが流れただけで、脳裡には当時のスタジオ風景が、一口坂2スタ左奥ブース内にいるアンディさんの顔が浮かんでいた。

コンガとギターのカッティングとの絡み具合が、なんとも言えぬ「あの頃」の匂いを醸し出していたのだと思う。ちょっとオトナになったチェッカーズを聴いているようであった。

舞台監督の中尾さんから回ってきた内部資料によると、藤井兄さんのライブはこれが通算1001本目になるそうだ。これだけの本数を積み上げ、35年近くクオリティを維持し続けていることには、ただ敬服するばかりである。

武道館に限れば108本目とのこと。大晦日の夜に煩悩の数で締め、これが最後の武道館となればドラマチックな幕切れなのだろうが、私の推測では兄の煩悩の数はもう少し多いかと思われる。きっと今年の大晦日も、またここへ戻ってくるだろう。

追伸1
このライブはTBSチャンネル1で放送(1/28[日]21:30〜23:30)される。是非ご覧あれ(舞台セットのどこかに「1001」という数字が隠されている。見つけられるだろうか)。

追伸2
昨年11月24日にwowowで生中継したF-BLOODのライブが再放送(1/30[火]18:45~)される。ミックスダウンをやり直しているので、当日のものよりは聴きやすくなっているはず、、。是非これも。